地球のどこかで会いましょう

旅について感じたまま綴ります。普通の人はまぁ行かないようなところに行ったりします。踏んだことない土を一つでも多く踏んで死にたい。通算40ヵ国くらい。サラリーマンは副業です。

ほんとうの愛を探す旅

旅ブログに書くべきか迷ったのですが‥‥

f:id:sana_tabi:20230923084748j:imageロッコで見つけたコウノトリ

この度お子を授かり、来年、母になることになりました。

望んでいなかったわけではないけれど、正直、葛藤の方が大きかったり。

自分が主役の人生から、主役の座を奪われるみたいな
自分が自分でなくなってしまうんじゃないかみたいな
そんな感覚。

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サントリーニ島に沈む夕日

いつまでも大人になりきれていないという自覚は、昔からある。

涙を流して喜んでくれた夫。
表には出さないけど、明らかに浮かれている両親。

自分の人生には、想定していなかった存在。

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カッパドキア名物の気球。朝の冷たい空気と雄大な景色は、一生忘れられない

きっと自分はいつまでも、自分が主役の人生でいたくて。
本当の意味での「無償の愛」なんて、ドラマの中の綺麗事だと。

妊娠してから、知ったことがある。
いわゆる無条件の愛みたいなものは、親から子供に注がれるものだと思っていたのだけれど
その逆に、子供が親に与える無条件の愛というものも、どうやら存在するらしい

自分がいなければ、今日すら生きられない非力な存在。
小さな手で「ママ、ママ」と求められること。

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デリーの道端で出会った親子。写真をせがまれて撮り終わった後、次は金品をせびられたのは言うまでもない


妊娠がわかってすぐの頃、喜びよりも不安や恐怖が遥かに勝って、体調とメンタルの不安定さから、何度も逃げ出したくなった。
今だってそうだ。
「幸せいっぱいのマタニティライフ」なんて、あらゆる広告主たちが作り上げた妄想だとさえ思う。

だけれども
授かった小さな命。
お腹の中で、ポコポコうにょうにょと、まさに今も、必死に成長しようとしているわが子。

これから迎える出産や子育ては、薄っぺらくて小さくて愚かな一人の人間が「無償の愛」を知り、人間らしい人間になっていくための旅なのではないか
そんなことを思う日々なのであります。

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